人間はもともと催眠術にかかりやすいと言われてる

催眠術には、怪しげなイメージがあることは確かです。しかし、テレビのショーのように極端なことはしなくても、催眠状態は実生活で役立つこともあります。

例えば、禁煙は禁煙外来などを訪れて薬の力を借りて達成することも多いのですが、催眠の力でこれを達成する方法もあります。

潜在意識の中でタバコと自分の一番嫌いな物を結びつけてもらうと、自然とタバコを吸いたいとは思えなくなるのです。催眠術の仕組・原理などは、もともと人間が持っている性質を利用したものです。

こうした、人間がもともと持っている性質は、社会心理学という分野で研究されています。社会心理学の実験を通して証明された原理というのは、必ず全ての人に当てはまるというものではありません。

大体6割以上の人間が、ある一定の行動や考え方をする傾向にあるということを研究します。催眠術についても同様のことが言えます。これにかかりにくい傾向がある人やかかりやすい傾向にある人がいるのです。

社会心理学では、もともと人間は他人の期待に沿って行動しやすい動物であることが指摘されています。例えば、良い成績をとるであろうと期待された子供は実際によく勉強し良い成績を修めることが多くなります。

特殊な状況の下では、非人道的な命令にも従うことが多いのが人間という動物です。また、先生と生徒、看守と囚人、医者と患者など何らかの役割分担がされると、人間はその役割通りの行動をしがちであることがわかっています。

そうした役割分担の中では、客観的に考えるとおかしな命令にさえも従いやすくなる傾向があります。コントロールされる役割の人間は、コントロールする人間の命令に自然と従いやすくなるのです。

つまり、催眠術師はそもそも催眠術をかけられる人をコントロールする役割を演じていて、それをかけられる人はもともとコントロールされる役割を演じる立場にあるのです。

催眠術の仕組みは、そうした多くの人が自然と持ち合わせている性質を利用したものです。